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先に渡す、対話で直す

解説約4分で読めます

AIに文章や資料の作成を頼むときは、頼む前から決まっている条件を先に伝え、出力を見て気づいた点は対話で修正する——これが基本の進め方です。すべてを決めてから頼む必要はありません。まだ決まっていないことは、候補を出してもらったり、AIに相談したりしながら決めればよいでしょう。

この記事では、あらかじめ決まっている条件を後から追加すると、なぜやり取りがこじれやすいのかを扱います。

一言で頼み、後から条件を追加する

Section titled “一言で頼み、後から条件を追加する”

たとえば「事務スタッフのパート募集の求人票」を作る場合、週3日から・未経験OK・応募はフォームから、という条件は最初から決まっていたとします。それでも、次のように頼み始めることがあります。

AIの出力を見ながら修正すること自体は、自然な使い方です。「指示と背景をセットで渡す」にも、一つ二つ足して、ズレたら継ぎ足せばいい、とあります。出力を見て気づいた点を修正するなら、この進め方で構いません。問題は、後から追加している内容です。どれも、頼む前から決まっていた条件でした。

なぜ、やり取りがこじれやすいのか

Section titled “なぜ、やり取りがこじれやすいのか”

対話型AIは、応答のたびに、その会話のやり取り全体を読み直して次の答えを作ります(→ 長い会話で質が落ちる)。求人票の例のように条件を後から追加していくと、条件が不足した状態で作られた最初の出力も、その後に追加した条件や修正の指示も、同じ会話に残ります。

その結果、会話の中で一度取り下げた内容が、やり取りを続けるうちに再び出てくることがあります。ここだけ直してほしいのに、ほかの箇所まで変わることもあります。修正を重ねるほど、「ここだけをこう直してほしい」という意図が通りにくくなります。

条件は先に伝え、気づいた点は対話で修正する

Section titled “条件は先に伝え、気づいた点は対話で修正する”

そこで、AIに頼む前に、決まっている条件を整理して先に伝えます。出力を見て気づいた点は、対話で修正します。文章の長さや文体も、頼む前から決まっているなら先に伝えます。

さきほどの求人票なら、最初のプロンプトは次のようになります。

【何を作るか】
パート事務スタッフの求人票
【決まっている条件】
週3日から
未経験OK
応募はフォームから

項目を分けて書く形は、「構造化して渡す」のとおりです。ここまで伝えておけば、最初から条件を反映した求人票が出力されやすくなります。返ってきた求人票を読んで、「冒頭をもう少し呼びかける感じに」と修正を頼みます。ここが対話の出番です。

「ズレたら継ぎ足せばいい」のは、出力を見て修正点に気づいたときです。頼む前から決まっていた条件を、後から一つずつ追加するという意味ではありません。

それでもこじれたら、新しいチャットで

Section titled “それでもこじれたら、新しいチャットで”

条件を先に伝えていても、やり取りがこじれることはあります。そのときは、修正を重ねるより、新しいチャットで始め直す方が早い——「長い会話で質が落ちる」で扱った判断です。最初に伝える条件を整理しておけば、新しいチャットでも同じ条件を伝え直せます。見切るかどうかの判断と、引き継ぎ方は、「続けるか、始め直すか」で扱っています。

  • 先に伝えるなら、長いプロンプトを書かなければならないと思う。 決まっている条件が一つ二つなら、頼むときの一文に添えるだけで十分です。

頼む前から決まっている条件は、先に伝える。出力を見て気づいた点は、対話で修正する。決まっていた条件を後から追加していくと、やり取りはこじれやすくなります。修正が何度も続くようなら、いったんこの二つに戻ってみてください。

そっけない一文に条件を加えてプロンプトを組み立てる手順は、「プロンプトを組み立ててみる」で確認できます。

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